音楽を生業にする20代女性。コーチングを機にキャリアデザインを考える

2020年7月24日

私は大学卒業後、中小企業に就職しました。その企業を選んだ理由は「なんとなく」です。今思うと、私は本当に何も考えていなかったのだと思います。周りが大学に行くなら私も行こう、周りが就活するなら私もしよう。そういった同調意識のみでその場しのぎの判断をしていました。もちろん、仕事に対するやりがいは何も感じられません。「世間体を考えたら親に金銭面で依存し続けるのは良くない」という罪悪感だけが、私の背中を押していました。

最初のうちはそれで良かったのかもしれません。ですが、時間が経つにつれて、周りとの差を次第に感じ始めるようになりました。同僚が長年交際していた男性と結婚し、寿退社。自分の弟も大学を卒業し、一流企業に務め、せっせと働いている。一方私はどうでしょうか。仕事はなんとなく続けているだけ。出会いもないから家庭を築く未来も見えない。それもそのはず、私は将来に対して何かを考えているわけではなく、ただ目の前のタスクを淡々と手前味噌にこなしているだけでした。

徐々に抱き始めていた不安が原因となって、私は精神的に病んでしまいました。幸い、家を出れないほどの重症では無かったのですが、定期的に精神科医にお世話になり、陰鬱な日々が続きました。そうしている間にも、周囲の人間は銘々の目標に向かってどんどん駒を進めています。「いったい私は何をしているんだろう。」そう思わせられる毎日でした。

これでは自分という人間が腐って行くだけだと思った私は、何か打開策は無いかと血眼になって探していました。するとある日、知人からコーチングを受けることをオススメされました。精神科医の先生のカウンセリングを受けていたこともあり、「同じようなものだろう」と思いつつ、とりあえずうコーチングを受けることにしました。ところが、思っていた以上にコーチングは自分の将来を開拓を促してくれたのです。

私は元々音楽が好きでした。幼い頃からピアノを習い、中高生の頃は吹奏楽部に所属し、日々練習に明け暮れていました。大学生の頃には軽音サークルに所属し、ギターを練習し始め、バンド活動をしていることもありました。コーチングを受けたことによって、幼少期から学生時代まで、一貫して「音楽でご飯を食べていきたい」という気持ちがあったのを思い出させられたのです。と同時に、自分を騙し騙し生きてきたことが情けなくなりました。

思い立ったが吉日です。私はコーチングを受けた直後に働いていた会社を退職し、音楽活動を始めることにしました。当時の会社からの反対は凄まじいものでした。正直に「音楽を生業にする」と理由を話しましたからね。ですが、私の決意はその程度で折れることはありませんでした。会社側は最終的に「好きにしろ」と言わんばかりに、私の退職願いを承諾しました。その時の上司の呆れた顔は思い出しても腹が立ちますが、今はそれに対する怒りがモチベーションにも繋がっているので良しとしましょう。

会社からは猛反対されたものの、家族が私の決意を肯定的に受け止めてくれたのは本当に嬉しかったです。私は生まれてこの方ずっと実家暮らしなのですが、両親ともに私の活動をサポートしてくれています。生活費を支えてくれている父親、家事を毎日こなしてくれている母親には本当に頭が上がりません。早く親孝行がしたいという一心で、必死に活動しています。

もちろん、私は完全に両親に依存しているわけではありません。せめてもの生活費と思い、アルバイトを活動と平行して続けています。今私がしているバイトは音楽スタジオのキャストです。自分の活動と間接的に関連しているお仕事のため、バイトにするにはうってつけだと思っています。バイト先にスタジオを借りに来る方たちと交流を持つこともできますし、情報を交換したりすることもできます。他のキャストも暖かい方達しかいないので、いつも楽しく仕事をしています。

自分の努力が徐々に功を奏しつつあるのか、最近はメインの音楽活動の方も軌道に乗ってきています。元々は自分からライヴの出演を依頼し、ライヴに出させてもらうことが多かったのですが、最近は向こうからライヴのオファーが来ることも増えてきました。また、自分で制作・販売しているCDも注目してもらえているようで、とある事務所から声がかかってきたこともあります。そして何よりも、音楽アーティストとしての収入が次第に増えてきているのです。「音楽でご飯を食べていく」という将来は目の前まできているのかもしれません。

私がこのように自分の好きなことを生業にしようと思えたのは、コーチングを受け、そこで自分のやりたいことを見つけられたからだと思っています。コーチングを受ける前の私は、やりたいことに目を閉ざしていました。今の私は全く違います。自分の好きなことに真摯に向き合うことができています。これからもどんどん音楽活動に集中し、自分の思い描く理想の将来を実現させたいと考えています。