30歳OLがラーメン屋を目指すキャリアデザイン

2020年7月16日

私は田舎の実家暮らし、地元の不動産会社に勤めるOLでした。車がないとどこにも行けないこの町が嫌いでした。仕事も楽しくありませんでした。上司は不機嫌を隠さない人で、機嫌が悪い日は当たり前のように機嫌が悪いのを空気感で出してきます。たまに機嫌がいいと思ったら何かの拍子にすぐ機嫌が悪い状態になって怒鳴り散らしたり理不尽に起こるような人でした。仕事場での女同士の友人関係にもすごく疲れていました。スイーツよりラーメンのほうが好きだし、ヨガとか退屈だし、職場の男性の同僚と、近所にできたこってりラーメン店の話とか家系ラーメンと次郎系ラーメンの違いとかを話しているほうが楽しいと思っていました。平日は仕事して、土日は家でダラダラするだけの日々でした。

今私が使っている部屋は昔弟が使っていた部屋です。壁に昔弟が張ったポスターがたくさん張ってあって、そのうちの一つにインドの街並みが映されているポスターがありました。そのポスターを見ながら自由に思いをはせていました。自由はインドにあるのだと思っていました。とにかく私は現状にたくさんの不満を抱えているにもかかわらず、それを変えようと自分から行動を起こすこともできずいました。

そんなある時、インターネットでコーチングを知りました。コーチングというものがあり、迷っている自分の背中を押してくれると書いてありました。

試しに一度受けてみようと思い、コーチを探すサイトを覗いてみました。たくさんコーチがいて迷いましたが、直観に従っていいと思うコーチのお試しをまずは受けてみました。

コーチに質問されてびっくりしたことは、「なんのために働くか?」という質問でした。私はお金をもらう以外に「なんのために働くか?」なんて考えたこともなかったからです。

働くとはお金をもらうため、だから自分が持っている時間を切り取って、その時にその場にいることでお金をもらう、それが働くということだと思っていました。他の人はどう考えて働いているんだろう?そういう目で世の中を見てみると、とても楽しそうに働いている人と、つまらなそうに働いている人がいるのが分かりました。

「働くとはどういうことだろうか?」と改めて考えてみました。私の生活は朝時間になったら何も考えずに出勤し、昼間は言われた仕事をただこなし、嫌いな上司の機嫌をとり、同僚のつまらない話に相槌を打ち、時間になったら帰る。たまにある休みに友達と旅行にいったり、合コンに誘われたりするのが楽しみといえば楽しみでしたが、一年のうちの多くの時間を使っている仕事の時間はできるだけ何も感じないようにして過ごしていることに気が付きました。

「働くとはどういうことだろうか?」周りの人をみると、スーパーのレジでも、ファーストフードのドライブスルーの店員さんでも、楽しそうに働いている人はいる。笑顔で一所懸命働いている人はすごく輝いていて素敵だなと思いました。

コーチングのお試しセッションがとてもよかったので、3か月間続けることにしました。コーチングでは自分を深く掘り返し、好きなことややりたいことを見つけるというセッションも受けることができ、自分の好きなことを改めて認識することができました。

私は昔から創作料理が好きで、自分で工夫し美味しものを作るのも、食べるのも好きでした。それからラーメンの食べ歩きが大好きで新しいラーメン屋ができると早速行ってラーメンを食べて自分なりの評価をブログにあげたりしていました。毎日ラーメンを作ったり、食べたり、新しい味を開発したりする仕事は楽しいだろうなと思いました。

コーチの質問に従って、未来の自分を想像してみた時に、私は将来、大好きな料理に携わっていたいなと漠然と思いました。その時頭に浮かんだのは、「働くとはどういうことか?」の答えとして、自分の好きなことをして自分がやりたいことを実現することなんじゃないかな、ということです。

スーパーのレジの人も、ドライブスルーの店員さんも、たぶんお客さんが笑ってくれるのが嬉しくて、みんなを笑顔にしたいということを実現するために、あんなに生き生きと働いているんじゃないだろうか?と思いました。

私も美味しいものを食べて自分が元気をもらったように、誰かを元気にしたい、どうせ一度の人生、やりたいことをやってみようと思ったら、すごくワクワクしました。

そして私は会社を辞めて、まずは大好きなラーメン店のアルバイトから始め、今では正社員になり、毎日ラーメンを作っています。新メニューやトッピングなど、商品開発にも参加させて頂き、ワクワク楽しく働いている自分を感じています。いつか、行列のできるラーメン屋を開くのが夢です。30代のうちに絶対にやります。

あの時の、コーチの「何のために働くか?」という質問は、私にキャリアデザインだけでなく、生き方全体を考える機会をくれて、自分を掘り返すとてもいいきっかけになったと思います。

最後に

私は今自分が持っているものに気づかずに、ないものばかりを欲していました、私はすでに自由を持っていたのです。ただ持っていない自由を欲しがっていただけでした。働くということは好きなことでやりたいことを実現し、とても自由なことなのだと気が付きました。