失業してからキャリアデザインを立て直した、20代男性のエピソード

私は今、行政書士として事務所を開いています。

すでに事務所を開いて4年が経ちますが、今のところ経営はうまく行っています。

行政書士という仕事は、社会というものがある限り、常に需要のある仕事です。

おそらく爆発的に収入が増えるということはないでしょう。

しかしその代わり、急激に収入が減る、なんてことも起こりえないはずです。

今でこそキャリアデザインは上手く行っていますが、私は20代の頃、かなり苦しい思いをしいていました。

不景気やリストラ、同期との競争、本当に厳しい時代でした。

今回は失業してからキャリアデザインを再構築したエピソードについて紹介します。

ぜひ、参考にしてください。

就職

私は大学を卒業後、とある家電量販店に就職しました。

正直この段階では、キャリアデザインについて何も考えていません。

20代も、引き続き大学時代のように楽しく過ごせればいいやと思っていました。

失業のリスクなんて、一切考えていませんでした。

私は茨城の店舗に配属されます。

離れた土地ではありましたが、家賃補助と地域手当はもらえます。

給料もそこそこ恵まれており、たいへん満足していました。

仕事は、少し大変でした。

残業が多く、接客も大変。

覚えることはたくさんあり、最初は苦労しました。

それでも2年ほど経つころには、何の問題もなく働けるようになっていました。

そのころになっても。キャリアデザインや失業、不景気のことなどは何にも考えていません。

残り少ない20代、どのようにして楽しむか、ということばかり考えていました。

貯金もほとんどしていません。

ボーナスをアテにしてバイクを買ったりしていました。

今考えると、たいへん無計画であるとしか言いようがありません。

リストラ

26歳のころ、茨城から地元の兵庫へ異動します。

家賃補助と地域手当がなくなってしまいました。

これは僕の中では計算外で、少し困りました。

それでも昇給と役職手当があったので、大きな問題にはなりません。

しかし、相変わらず貯金は大してできていませんでした。

それでも充実していました。

しかし29歳のとき、とんでもないことが起こりました。

私は会社の不祥事による業績低下の影響で、リストラされてしまいます。

(今考えればリストラは不当なのですが、当時はその知識もありませんでした)。

つまり29歳という年齢で貯金もない状態になって、失業者となってしまったのです。

私は途方に暮れました。

29歳というと、再就職できるギリギリの年齢。

資格も何もない私が30歳を超えてしまったら、まず就職はできないでしょう。

再就職

私は29歳にして、ようやく今までの生き方が間違っていたと気付きます。

若くして失業者となり、キャリアデザインの大切さを知りました。

私は心を入れ替え、大急ぎで再就職先を探し始めます。

新しい就職先は、行政書士の事務所を選びました。

実は大学に入ったころ、私は行政書士を目指していたのです。

そこで働きながら、改めて行政書士資格の取得に挑戦することとしました。

事務所で働くこと1年。

私は見事、行政書士の資格を取得します。

さらに4年後、私は貯金を投じて、自分の事務所を開こうと決意。

20代で失業した男は、わずか3年で独立というキャリアデザインを描こうとしていました。

事務所の開業

しかし独立となると、さすがに不安を感じます。

勤めている事務所のベテラン行政書士は、私にさまざまなアドバイスを送ってくれました。

また、何かあったときは、私のことを助けてくれるとのことです。

とはいえ、何もかも教えてくれるわけではありません。

彼には彼の事務所があり、私の面倒をすべて見られるはずもありません。

私は独立支援コーチ、というものに頼ることとしました。

主に事務所を開く士業者へコーチングする、というものです。

コーチについいてくれたのは、元々は税理士事務所を経営していた男性でした。

彼はいくつもの事務所を運営し、今はもうセミリタイアしているそうです。

私は彼から、士業が独立する際のポイントについて、数え切れないほどたくさんのアドバイスを受けました。

当時私は、事務所さえ開いてしまえば何とかなる、と思っていました。

しかし集客経路やリピーター化、スタッフ教育など、大切なことはいくらでもあると知ったのです。

私は彼の指導を受けながら、いよいよ事務所を開いたのです。

まとめ

そして現在は、行政書士の事務所を、堅実に回すことができています。

お得意様と言える顧客が何人もおり、かなり安定した経営を実現。

もちろん借金などは抱えておらず、バランスシートは極めて健全です。

20代のころ、あれだけ遊び回っていた私がここまで来れるとは思っていませんでした。

しかし失業で地獄を見たことが、今のキャリアデザインの礎になったと感じています。

そしてコーチングも強力でした。

コーチがいなければ、私は事務所経営をもっと非効率にしていたことでしょう。

コーチングという存在には、本当に感謝です。