医療関係者の僕が20代でキャリアデザインを考えた男性ならではの理由

2020年7月24日

大学で就職活動に失敗し希望の会社に入社できず、留年し翌年に新卒として入社しました。将来性があり安定的に働ける会社を・・・と考え、医療関係の仕事に就きました。医療とついているだけでも社会に貢献できるやりがいのある仕事だと、当初の僕は思っていました。ただ医療の現場ではあくまでも有資格者が優遇される世界です。実際に医療の現場に無資格のまま就職し、苦労した僕は20代で男性としてのキャリアデザインを考えることになったのです。

入社したばかりのときはやりがいもある仕事で、職場の人間関係も良く満足していました。先輩や上司も命令口調だったり無理な仕事をふってくるような人もおらず、みんなで飲みに行く機会も多く和気あいあいとした職場でした。上司もかわいがってくれて家族ぐるみの旅行に行ったこともあります。夏や冬には長期休みも取りやすいので長期休暇で海外旅行に行ったり、会社帰りに異業種交流会に参加したこともあります。「医療関係者」というとまわりからのイメージも良く、業界をほとんど知らない人も多いので女性からもモテました。安定職で給料も高い優良物件だと思われていたのだと思います。20代前半に関してはキャリアデザイン通りのいい会社に就職したな~と思っていたのを覚えています。

そんな僕が会社に慣れて来た頃、かわいがってくれた男性上司が会社を辞めることになりました。キャリアデザインを考えたときに、結婚を機会に残業や出張のない仕事に転職したいとというのが理由です。僕が勤めている会社は繁忙期と閑散期の差があり繁忙期になると1日4時間以上の残業も当たり前、医療関係ならではの朝早いシフト、転勤あり、地方への出張も多く土日関係なしなど勤務形態には問題がありました。特に地方への出張は1週間~2週間などの長い期間仕事で行くことになり、それが夏から冬にかけて頻繁にあります。家族がいる男性にとっては正直続けにくい激務な環境です。人間関係が良くみんなで協力しあっているからなんとか乗り越えていけるような職場だったのです。

この後毎年のように先輩が辞めていき、自分が先輩の立場になりました。立場が変わってきた僕はいくつか見えてきたことがありました。まず1つ目は「給料面」です。医療関係の仕事というと聞こえはいいのですが、無資格の僕は給料は激安であることです。管理面を担う仕事をしていたものの医者や看護師などの有資格者に比べてとにかく基本給が安く、ほとんど昇給もありません。毎年雀の涙程度の昇給があり、残業のない月は新卒にちょっと毛が生えた程度の基本給だけになります。もともと入社時から残業が多かったので、残業代ありきの生活に慣れてしまい基本給の安さを気にしたことがありませんでした。20代前半までは残業代も含めある程度の給料をもらっていたので、十分に満足していました。そのときは実家に住んでいたこともあり、正直お金がきついと感じたことはなかったし稼いだお金はすべて欲しい物に使う生活をしていたので自分の給料について考えたことがなかったのです。

2つ目は「激務」であることです。繁忙期は残業もそうですがお昼休みがまともに取れないほど忙しい時期もあります。朝も早く夜も遅く1日中動き回っているのでとにかく激務です。毎日くたくたになって家に帰って寝る、朝はやくおきて仕事に行く日々が毎日続きます。22時ぐらいに家に着いていたらラッキーだなと思えるような生活です。若いうちはこの働き方でも続けられるけど、将来結婚して子どもができたらどうだろう?と考えてしまったのです。40代・50代と年をとっても今の仕事が続けられるのかを考えたときに転職も視野に入れたほうがいいのではないかと考えました。

そこで僕は上司に相談しコーチングを受けることになりました。20代男性で自分のキャリアデザインに悩み、コーチングを受ける人は年々増えていると教えていただきました。今の仕事に何を求めているのか?どうしたいのか?を何度も話しました。はじめてコーチングを受けたときは自分の考えがまとまっていなかったので、話しているうちに何を言いたかったのかわからなくなってしまい戸惑うこともありました。先生が真摯に向き合ってくださったので、真剣に自分の将来を考えるべきだと思いました。コーチングを2.3回受けているうちに徐々に答えが出てきました。「もう少し頑張ってみること。資格の勉強をしてスキルアップを目指し管理職になりたい」と前向きに考えるきっかけにもなりました。焦って転職して成功する人もいれば、中途での採用は失敗する人もいるようです。嫌だから辞めるの考えではどの会社に転職しても成功しないので、やりきったと思えるまでは頑張ってみたいと思います。

コーチングは頭のなかがこんがらがってしまい前に進めず、ネガティブに考えていた僕の気持ちを楽にしてくれました。男性ならではのキャリアデザインがありますし、20代という貴重な時間を後悔しないように仕事にも精力的に頑張り結果を残したいと思います。