アラフォーで転職してフリーライターになったキャリアデザインの話

2020年8月27日

こんにちは!現在フリーのライターとして活動しているものです。タイトルでも書いたように私は37歳の時転職を決断しフリーライターとなりました。今回は転職を決意し、フリーライターになるまでのキャリアデザインの経緯を書いていきたいと思います。転職を考えている方の力に少しでもなれれば幸いです!

 私は、大学を卒業してから転職をするまで約15年間出版社で働いていました。最初の5年間は営業として、残りの10年は企画として雑誌の企画や編集に関わっていました。当時はまさか私がライターになって記事を書くとは夢にも思っていなかったですし、ずっとこの会社で働いていくのだろうと漠然と思っていました。

33歳の時結婚。そして妊娠。初めて娘の顔を見たとき、人はこのことを「幸せ」と呼ぶのかとなぜか無性に腑に落ちました。

それまで「幸せ」なんて河童やユニコーンのたぐいだと思っていたので。(笑)

そして私は職場に復帰し、夫と2人で協力して育児をしていくことを決めました。

私の夫はプロのギタリストという少々特殊な職業をしていて、バックバンドとしてアーティストのライブサポートや、スタジオミュージシャンなどをしているので、ずっと家でゴロゴロしているだけの時期もあれば、数か月家を空けるときもあるなど育児を任せづらい仕事なのです。なので、基本的には育児は私の仕事となっていました。

娘が2歳を過ぎるころ、きっかけとなる事件が起こります。夫がバックバンドとして地方にライブに行っている日、私は娘を保育園に預け都内の家から横浜に打ち合わせに行っていました。昼頃保育園から娘が高熱を出していると連絡があり、駆け付けたときには娘は病院に運び込まれていました。幸い命に別状はなく1週間の入院で済みましたが、あの日の恐怖がきっかけで退職し専業主婦になることを考え始めます。しかし夫の稼ぎだけでこれから娘を育てていくのは現実的ではありませんでした。(ミュージシャンというのは有名な方以外びっくりするほど低収入なのです。)ギターをとったら何も残らない夫に転職してとは言えませんし、私は悩みました。

そんなときに知り合いの紹介でコーチングと言いうものを知り、受けてみることにしました。その時私はまだ自分がキャリアデザインについて何を望んでいるかすら整理できていませんでした。出版社の仕事は楽しいし、続けたい。しかし娘のそばにいる時間を増やしたい。成長を近くで見続けたい。しかし夫の稼ぎだけでは生活は苦しい。夫の仕事を替えたくない。30過ぎにもなって自分がどいういう人生が理想なのか、キャリアデザインも全く分からない状況でしたが、このような私たちの希望をコーチは一つ一つを整理し、私たちは何を望んでいてどうしていくべきなのかを整理していってくれました。

ちょうどその頃出版社の仕事で知り合った人にフリーライターになってみてはどうか?と勧められました。出版社に勤めていた経験や人脈を生かせ、時間を自由に使え、娘のそばにいることができるので、確かに私がフリーライターになることは一番いい解決方法のように思いました。しかしそう簡単に決断できる問題ではありません。私は出版社でライターという仕事の厳しさをたくさん見てきましたし、フリーライターとは聞こえはいいですが仕事がなければただのフリー、ただのニートなのです。

人から相談されて「悩む前にやってみろよ!」というのは簡単ですが自分の人生となるとそう簡単にはいきません。

そんなときコーチは私に「あなたの人生で一番大切なことは何ですか?」と質問してくれました。

考えてみると私の人生で一番大切なこと、それは仕事でもないし、お金でもない、当たり前のように若さや美しさでもなくそして夫でもなく、私に「幸せ」を与えてくれた娘でした。そう気づいたときにはフリーライターに転職することを決めていました。

そして私は退職し、まずは、出版社時代の後輩の紹介で地域のフリーペパーの記事を担当させてもらう仕事から始めました。それから数年がたち今に至りますが、今では夫の年収を超えるほど稼げるようになりました。私が稼いでいるのではありません、夫が低いのです。夫よがんばれ!(笑)

私の経験を踏まえて転職を考えている皆さんに言いたいことは、なぜ転職をしたいのか理由を整理しましょう。もしかしたら転職よりいい道があるかもしれません。自分が人生で一番大切なことは何かを考えてそこから逆算して選択しましょう。

あの時コーチがしてくれた「あなたの人生で一番大切なことは何ですか?」という質問で、ようやく自分の価値観に優先順位が付けられるようになり、やるべきことがはっきりと見えてきたのを感じました。もし迷ったら一人だけで考えず、プロの手を借りるという方法もあるということを知ってほしいと思います。

そして最後にあえて言いたい「悩む前にやってみろよ!」意外と何とかなるものです。