30代男性がキャリアデザインを考えたきっかけ、人間関係も良好に

2020年8月21日

私はいわゆる就職氷河期に就職活動を経験しています。私より上の年代のOBの先輩方から就職活動においてさまざまなアドバイスをいただいていましたが、実際希望の会社に就職できた人のほうが少なかった時代なのではないかと思います。

実際に私も大手商社の総合職を希望していたものの何社も面接に落ちてしまい、実際に入社したのは中小企業の営業職でした。妥協して入社した会社ではありましたが、営業職の仕事があっていたのか契約件数も多く同期のなかでは年収も高くいただいていました。

そんな私がキャリアデザインについて考え始めたのは、30代に入る手前でした。20代の頃は先輩の下について仕事をする機会も多く、営業で結果が出ないときも相談したり一緒に愚痴をいいあえる先輩もいました。

今思うと私が仕事がしやすいように先輩なりに気を遣ってくれていたのだと思います。後輩想いのいい先輩だったのですが、転勤で本社に異動してしまい今はほとんど会えていません。

営業職として後輩を持つようになり自分が指導したり、アドバイスなど教育する立場になったのです。私は上司に言われる以上に仕事をそつなくこなし結果を残すことはできても、後輩に対して厳しく指導しすぎてしまいます。

後輩のなかにはそれが理由で辞めてしまう人もいたのです。完璧主義な傾向があり、後輩にもそれを求めてしまっていたのだと思います。ただ人の上に立つようになると誰も指摘してくれなくなるので、自分が独りよがりな態度になっていることにも気付けずにいたのです。

そんな私は週末になると毎週ビジネス関係のセミナーに参加していました。同じように向上心を持って仕事に取り組む人も多く、セミナーの講習会や参加している人との話はとても刺激的でした。

会社では学ぶことのできないビジネスのノウハウを学び、自分磨きをするのが唯一の趣味といっても過言ではありません。自分の勤めている以外の業種の人と交流を持つ機会もなかなかありませんし、業種ごとに違う考え方なども含め学んでいきました。

私達の世代は、ちょうど就職難だったこともあり会社に就職するだけの形にとらわれず、自分たちの手で道を開き起業・独立していった人も多い世代です。終身雇用の常識も変わり、一度入社したからといって定年まで長く勤められるかわからない時代で、自分たちのスキルをどの程度磨いていくのかが重視されていました。

仕事に対しての考え方が変わった世代でもあり、無理に会社のいうとおりに仕事をし体に鞭を打って出社することに疑問を感じる人も増えてきたのです。そのため、仕事だけに関わらず副業にも目を向ける人が多く、本業1本で稼ぎ続けることが当たり前にならなくなりました。

そんな世代だったこともあり、どこかで「自分の力を試してみたい」という気持ちもあったのだと思います。ただそのきっかけもなかったので、できる範囲で行動してみようと考えたのがセミナーに参加することでした。

30代に入った頃セミナーで知り合ったなかに、コーチングを専門職としていいる方がいました。「何かお手伝いできることがあればお気軽にご相談ください」と言って名刺をいただいていたのを思い出し、一度コーチングを受けてみることにしました。

コーチングというのは不思議なもので、人に自分の弱い部分や悩んでいることを話すのに正直勇気が入りました。当初私のようなタイプでもコーチングを受けて何か変わるのかな?とも疑問に思い半信半疑だったのを覚えています。

ただコーチングは実際に受けてみると想像しているものとは違いました。コーチングでは基本的に人に教えたりアドバイスのようなことはしません。そのかわりにクライアントの問いかけて聞くという対話式を行うこと、選択肢を与え引き出すという私が想像していたものとは違った形で進んでいきます。

私が目標を達成するためのプロセスを一緒に考えてくれるので、実はビジネスでもいかせる知識や技術であることがわかりました。例えばリーダーやマネージャーなどの人の上に立つ人はコーチングのスキルを身に付けておくと部下育成でもいかせること、効率的な教育に繋がることも学びました。

コーチングでわかったのは、まず私がビジネス面で自分の置かれている立場から逃げ腰になってしまっていたことです。

部下の声に耳を傾けることなく、自分の考えを押し付けてしまっていたこと、部下がどんなことを考え行動しているのかを考えることなく仕事をしてしまっていたのです。部下との間に距離があるなと思っていた原因が自分にあったとは考えてもみませんでした。

コーチングを受けたあと、自分から部下とのコミュニケーションを取るようになりました。話してみるとそれぞれに悩んでいることや考えていることがあり、意見として聞いたことがビジネスとして活かせる部分もありました。

部下の離職率も下がり、私の仕事も格段にやりやすくなりました。実はコーチングを学んだことで人とのコミュニケーションが楽しくなり、今はコーチングを学ぶ講習にも通っています。

今置かれている立場を受け入れ、周囲とのコミュニケーションを円滑化させることも仕事のひとつなのだなと思います。それに気づけたことは私の成長にも繋がっていると感じています。