雑貨バイヤーの元中卒フリーター親父が偉そうに人生について語る

2020年8月25日

皆さんにも振り返ってみて人生最大の後悔というものがあるかと思います。私にとって人生最大の後悔というのは明らかに高校に進学しなかったこと。なぜ進学しなかったんだと30代になってどれほど悔やんだことか。まあ結局それも過去の自分のせいにして逃げていただけだと今となればわかっているのですが。ともかく、中卒として社会に出てしまったことでたくさん遠回りして苦労をしてきました。けどそのおかげで見えてきたもの、分かったものがあるので、少しでも過去の自分のような人の助けになればと、偉そうですが人生について語りたいと思います。

 10代、20代のころの自分は、もうしょうもないやつでした。数人の悪友に流され高校に進学せず、不良にもなりきれず、外見だけでもいかつく見せようとしてバイクを買ってタバコを吸ってロン毛の金髪にしてと、とにかく女の子にモテるために日々必死でした。(笑)ガソリンスタンドのバイトで稼いだ金はナンパとバイクに消えていきました。そこからは思い付きで友人とバンドをはじめてみたり、パチプロを目指してパチンコ屋に朝から並んでみたり、友人の影響でDJを始めたりと様々なものに挑戦しては挫折を繰り返しました。結局本当にやりたかったわけではなく、肩書や何かを目指している自分が欲しかっただけでした。

20代の後半からは、自分を探すと銘打って海外を旅することに嵌まりました。住み込みのバイトで半年間働き、半年間は海外へ。インドネシアやマレーシアの東南アジアに半年間滞在したり、インドを一周してみたり南米に行ってみたりなど、バックパッカーと言われる格安での旅を繰り返し、気づいたら30代になっていました。旅先で出会う人もほとんどが年下になり自分の人生に初めて焦りを感じ始めました。ふと人生を振り返ってみて何も積み上げてきていないことに愕然としました。20代一緒にナンパを繰り返していた悪友たちも、起業したり、家庭を持って父親になっていたり、サラリーマンになったりとみんな何者かになっていました。自分とは誰なんだろう?これから何をしていきたいのだろう?私は人生に迷いました。

だがこの時期が私の人生の転機となりました。これまでさんざん無駄にし続けてきた時間とエネルギーをぶつける何かを探し始め、真剣にキャリアデザインを考えるため、コーチングを受けました。コーチとの二人三脚で自分の人生の方向を見つめ始めました。

コーチングを受けて、自分が好きな雑貨を仕事にするためにエネルギーを使おう、そう決めました。人生で初めての本気の挑戦でした。まずインテリアコーディネーターの勉強を始めました。自分の本気を証明するために形のあるものをとろうと思ったのです。独学で勉強を始め半年後に一次試験を合格し、翌年に二次試験を合格することができました。初めて自分の本気の努力が実を結んだ瞬間でした。そこからは英語力を向上するためにフィリピンの英語学校に10か月間の語学留学に行きました。現地で勉強の傍らオペレーターとして働き留学費用を節約しながらの留学でした。約5年間のバックパッカー生活から英語には自信があったのですが日常会話とビジネス英語の違いは大きく、当時の僕はバックパッカーであった5年間も恨みました。まだ人生に意味のない瞬間などないと知らなかったのです。語学留学後、1年ほどのバイト期間を得てインテリア雑貨系のセレクトショップにて雑貨バイヤーとして働けるようになりました。36歳の時でした。本気の努力が人生を変えたのです。

この間もずっと月に1回スカイプでコーチングを受け、コーチとの二人三脚を続けていました。

 数年前面白いことが起きました。バックパッカー時代に知り合ったインドネシア人の友人と偶然仕事で取引をしたのです。彼は私がインドネシアを回っている時に知り合い、まだ英語でうまくコミュニケーションをとれない私を家に泊めてくれたり、現地人しか知らないようなローカルスポットに連れて行ってくれたりした人でした。バックパッカーしていたころは彼に会いに何度もインドネシアを訪れていたのですが、雑貨バイヤーを目指してからは疎遠になっていました。あれから約10年後彼は立派なデザイナーになっていました。私はその時人生は何があるかわからない。過去のすべてのことは今そして未来につながっていること気づきました。ずっと恨んでいた昔の自分も今の自分につながっているのだとわかりすべては無駄ではないと知りました。

 この時期数年間にわたって受けていたコーチングで自分の中にある価値感を見つめ直すと同時に、自分の人生を見つめ直し、方向性を見出すことができたのだと思います。

 偉そうに自分の半生を語ってきましたが、過去の私のように自分の人生に悩んでいる人に言いたいのは、何もせずにダラダラ過ごしている現在でもそれでいいのです。ただ、やらねばならない時が来ます。今まで馬鹿にしていた人のように本気で何かに取り組まなければいけない時が来ます。自分の人生をかけられるものを探しましょう。それは仕事でなくてもいいのです。愛する人、家族を幸せにすることでもいいですし、趣味に生きることでもいいのです。人生をかけられるものを探しましょう。