40歳派遣社員。ロストジェネレーションと呼ばれる世代の人間の生きる道
私は40歳の派遣社員です。所謂、就職氷河期というものを経験して正社員で仕事に就くことができませんでした。国や政府に不満はありますが、時代が時代なので仕方が無いのかな?と思います。でも、できれば正社員の仕事に就いて、結婚し家庭を持ちたかった。こう見えても子どもが好きだったので、自分が父になったらどのような人生だったかな?と考える時がよくあります。

派遣の仕事では渡り鳥のように色々な職種を経験してきましたが、テレアポの仕事を現在はしています。仕事中は自分より若い正社員の人間に叱られることもありまして、それがなかなか堪えるんですよね。自分の方が年上なんだぞ!とか、自分がもし正社員で勤務していたらどうなっていたのか?ということ考えてしまうからです。
テレアポの仕事に正直申し上げますと大きなやりがいはありませんよ。現状は生活するためだけにやっています。今の仕事がなくなって失業することに怯えながら暮らす毎日です。このような苦しみを味わっている人は、私くらいの世代の人間ですと、とても多いのではないかなと思います。
このテレアポの仕事はクレーマーがとても多いことからストレスも溜まる職場です。もう少し良い職場に就けたら良かったなと思うのですが、体力仕事をするのはどうしても肉体の衰えと共に厳しさが増しているので今の仕事をしています。
ロストジェネレーションの苦しみは当事者にしかわからない
私たちの世代の事は就職氷河期世代とかロストジェネレーション世代と呼ばれているのは知っています。丁度、世の中がバブルの時代だったこともあり、将来の夢はプロ野球選手とか、未来は学者か?総理大臣か?みたいな風潮もありました。良い学校を出ていれば、良い会社に入れると思っていた。それなのにハシゴを外されてしまった感覚は強いですね。
今の若い子達もある意味可哀想だけれども、若い子達は生まれた時からそれなりに不景気だったわけじゃないですが、私たちの世代のように好景気の状況から一気に不景気に切り替わってしまった人間には耐えられないものがありますね。若い頃から藻掻いてきたけれども報われずにこの年齢まできてしまいました。大学を出てからは、特に良い思い出らしい思い出もありません。
なんとなく職場と自宅を往復するだけですね。最近は帰り道にあるコンビニに酔って、コンビニ弁当とアルコール度数の強いチューハイを2缶買って帰る。それがささやかな楽しみとなっています。特に国には期待していないし、明るい未来が待っている気もしません。
コーチングを受けてみた結果、生活面を見直すことにした
ところがある日、知り合いからコーチングを試しに受けてみないか?と言われたんです。最初は半信半疑でしたよ。今更、私の人生が大きく変わることなんて無いと思っていまして。でも、試しに誰かと話したら恥ずかしながら少し涙を流してしまった自分がいました。ああ、私は誰か本音や考えていることを出すことを恐れていたのかもしれないと思ったのです。

コーチングをしてみた結果、少しだけ生活スタイルを変えてみようかなと思いました。シンプルな行いですが、朝早く起きて近所の散歩をするとか、夜の深酒を控えるといったことから始めています。コーチは親身になって話を聞いてくれました。そうか、キャリアで悩むのは私だけでは無いのだなということにも改めて気づきました。
キャリアデザインという言葉自体を知らなかったのですが、40代に入ってしまった私にも未来を変えることができるのか?という問いに真剣に答えて下さったコーチの方には大変感謝しています。そうか、過去は変えられないけれども未来は自分で変えられる可能性があると信じられただけ大きな一歩です。
最近は、ファイナンシャルプランニング技能士という資格の勉強をしています。これは、お金に関する社会制度や仕組みの勉強です。私は恥ずかしながら今までどんぶり勘定で日々を過ごしてきました。これから訪れる老後に向けて少しずつ前向きな行動を取りたいなと思った上での決断です。コーチングの際に、真剣に未来を考えられると良いですね。というメッセージを受け取ることができた上での取り組みです。
まとめ
時代のせい、社会のせいにして過ごしてきたこちらの40代の男性。しかし、苦しいのは自分だけでは無いこと、どんなに嘆いても未来は自らが動かない限りは好転しない事にこの方はコーチングで気付くことができました。誰もが最初の一歩を踏み出すのは大変なことですが、その一歩を踏み出すことができれば、少しずつですが人生は変わっていきます。

40代というと、働き盛りの人にとっては自らのキャリアを考える大切な時期。また、徐々に体力が衰えてくることから健康面に配慮することや、金銭面でも計画的に動かなければなりません。この方はそのような自分の生活を考え直すきっかけをコーチングで見つけられたようです。