英語の知識・経験を活かせなかった私が、外資系企業に転職して思うこと

2020年10月15日

学生時代の勉強を通じて英語を勉強してきた僕。学生時代にはTOEICで800点取得し、海外留学もしました。そんな僕は英語を活かした仕事をしたいと考えて就職活動したものの、思ったような仕事が就くことができず、内定が出た中小企業で働くことにしました。そんな僕が外資系企業に転職して変化して築いたキャリアデザインについて書いていきます。

新卒で入社した中小企業はねじの製造業がメインで、ロケットや自動車などの部品にも使われていることもあって、興味を持ちながら働いてはじめました。働き始めた頃は先輩社員や同僚とも仲良くなって楽しく働くことができたのですが、納入先から厳しい仕様規格を要求されることが多くなってきました。会社の規模が小さいうちの会社としては、何とか納入先に沿った品質の高いねじを作り続けることになりました。そんな中次第に退職する人が見られるようになりました。これまでは今の人数だからうまく回ってきたと思っていたところに退職者が出て残業も強いられるようになりはじめました。会社としては新しい社員を採用するような様子もなく、「このままでは納入先の奴隷になり続けて、土日出勤も必要になりそう。」と思っていました。そんなとき、知人からコーチングを紹介されました。そのときは「コーチングって何?」って状態だったこともあり、会社の仕事も頑張らないといけない状況だったため、いったんコーチングの誘いを断りました。

その後も会社の状況が来る日も来る日も変わらず、先輩社員や同僚も次第に元気をなくしてしまい、覇気がない雰囲気となってしまいました。僕自身も今の会社で働く意義を感じられなくなり、職場にも耐えられなくなったため、自ら退職することとしました。このとき、キャリアデザインを考えつつ、働き盛りの男性として会社を退職したことを後悔していました。

退職した後に転職活動するもなかなか書類選考も通らず「僕には価値はないのでは?」、「キャリアデザインを失敗したのでは?」と落ち込んでしまっていました。そんなときにふと思い出したのが知人から話があった「コーチング」のことを思い出したのでした。知人に確認すると「コーチングの時間をとってもらえるそうだよ。」と連絡もらい、コーチングを受けることにしました。コーチングの方に諸事情を話すと「あなたはどんな経験をしてきたの?」と学生時代のことも含めて話しました。すると、コーチから「大変な思いしてきたのだね。あなたどんなことしているときが幸せ?」と聞かれ、「英語に触れていることに幸せを感じます。前職の中小企業では残業が続く中でもしっかり時間を取ってオンライン英会話などを受けるようにしてみました。」と答えました。そうすると「じゃあ、英語の環境に適している外資系企業を受けてみたらどうか。あなたの職務経歴書も前職のことだけでなく、英語の仕事をしてきたことに着眼したほうがいいよ。男性なら外資系でも大丈夫だよ。男性のあなたが外資系に入社すると新たなキャリアデザインを築けるよ。」と真摯にこたえていただけました。

そのときのコーチングを通じて外資系の医療機器の会社に応募すると、書類選考が通過し、面接でも英語を活かしたいことをしっかり伝えたところ、内定をいただくことになりました。コーチの方からも「英語を活かせる仕事に就けてよかったね。」と言っていただけました。

そして、外資系の医療機器での勤務を開始しました。英語を活かす仕事ってことで内心嬉しかったのですが、最初は研修期間ということがあって、英語を使わない仕事から開始することとなりました。ただ、使われている資料には英語版のものがあったため、研修の合間をみて英語の資料を理解しようとしていました。そんな中で医療機器の知識も身につけ、医療機器の中でも様々な部品で仕様にあったねじが使われていて、「このねじが緩んでしまったら修理が大変そうだ。」と感じながら図面などを読み取っていました。

そんなあるとき上司から「うちの取り扱っているパーツが海外でトラブルになってしまった。どうもねじが原因で起こっているようだ。あなたはねじのことに関して詳しかったよね。ちょっと突然だけど、英語で資料を作ってくれないか?」と言われました。正直、いきなり大きなトラブル対策とのことで慌てはしたものの、これまで読んでいた図面などのことは把握していたため、ねじの対策なども含めて資料を作成することになりました。上司からは「この短時間の中でよく資料を作ってくれたね。英語もしっかり書かれていたよ。実は今回のトラブルのことで海外会議を行うこととなったんだ。英語圏で過ごしていたし、TOEICも良くできているから、海外出張にいってもらおうと思っている。海外担当者は男性を希望してるんだ。参加を考えてくれないかな?」と言っていただいたときには、英語で本格的な仕事ができることをすごく嬉しく感じました。

海外出張して海外で仕事することは初めてなものの、外資系の会社に就職することで僕の英語を活かす場面に出会うことができました。これからの海外出張で新たな場面に出向くことの緊張感と共に自身の幅を広げられることの士気が高まっているところです。

今振り返ると、中小企業で働いていたときにコーチングを受けることができなかったことに少し後悔しています。あのときコーチングを受けていたら中小企業を退職する前に外資系の会社もしくは英語を活かせる仕事に再就職することで早めにキャリアデザインを修正できたのだろうと思うことがあります。