女性のキャリアデザインと、転職回数について

私は、39歳の専業主婦です。

36歳で結婚するまでに、実に6回の転職を経験しました。

転職した理由はさまざまですが、もっとも多かったのは「女性としてのキャリアデザインを図りたいから」というものです。

しかしいくらキャリアデザインをしたいからと言って、私ほどの転職回数が重なるのは、少々問題があります。

転職回数が重なると、それだけで苦しくなることもあります。

また、退職するまでの期間が短いということも問題でしょう。

今回は女性のキャリアデザインと、転職回数などの関係について、体験談を踏まえてお話したいと思います。

同じように女性としてのキャリアデザインを実現するうえで、転職を考えている人は、ぜひ参考としてください。

―もっとも辛かったことー

私は、3社目の就職先を決めるとき、ものすごく苦労したことが記憶に残っています。

1社目の賃貸会社を3年、2社目の不動産管理会社にいたっては、半年で退職していました。

1社目を退職したときには、「女性としてのキャリアデザインを実現するため」という、もっともらしい転職理由がありました。

しかし2社目はそうではありません。

ただひたすら人間関係が悪く、出社するのもおっくうなので、辞めたということです。

要するに、「会社と肌が合わなかった」とか、「環境に適応できなかった」というものですね。

「2社目を半年で辞めている」という履歴書を持っているというのは、転職活動に大きな影響がありました。

何せ3社目、つまり転職志望先は、「半年で辞めた」ということを、ものすごく深く追求してきます。

半年で辞めたことを正当化する理由は、そうそう見つかりません。

「キャリアデザインのために辞めた」と言えば、「半年でその会社の何がわかるのか」と思われてしまいます。

正直に「人間関係が悪くて辞めた」と言えば、「コミュニケーション能力が欠けている」と思われるでしょう。

そもそも、前の会社を悪く言うのは、面接ではNG回答です。

ともかく半年で退職するというのは、女性がキャリアデザインのために転職する上で大きな足かせになるのです。

私が3社目のハウスメーカーに就職できたのは、転職活動を開始してから、8ヶ月経ってのことです。

この期間、本来だったらキャリアデザインに使える時間を、たくさん無駄にしてしまいました。

やはりどんなに辛いことがあっても、最低1年は続けたいところです。

1年未満で退職するというのは、ビジネスウーマンとしてはかなり危険なことです。

これを読んでいる方には、ぜひ同じ思いをしないで済むようにしてほしいと考えています。

5社目への転職

5社目への転職についても、かなり苦労しました。

私は不動産業界で、トータル10年の経験を積み、宅建など各種資格も有していました。

前の会社であるハウスメーカーでも、成約率や解約率の低下という成果を残していました。

しかも当時、不動産業界はやや人手不足。

私のような経験者・有資格者は、絶対に需要があると思っていました。

この転職の目的は、本音から「転職による、女性としてのキャリアデザインの実現」です。

つまり、単に働き口を見つけるというわけではなく、「キャリアを発展させる」つもりで転職活動に取り組んだわけです。

しかし、4回の退職経験は、ものすごく足を引っ張ります。

もちろん3社目へ転職する際に、自分の「職歴」が、あまりキレイなものではないとは分かっていました。

それでも今までの経験と実績で、帳消しにできると考えていたのです。

しかし、面接官はそのようには見てくれません。

私が転職を繰り返すのは、「何度も転職を繰り返さなければいけないほど、能力が低いからではないか」と疑っているのです。

もちろん、少なからずそういった部分はあるでしょう。

特に2社目は人間関係が悪かったから、という理由で退職しています。

つまり、人間関係に順応できない、悪い関係性を解決する力がないということを示唆していました。

私はここで、「自力では限界があるな」と感じました。

私はこの状況を打破するため、「キャリアデザインのコーチング」に頼ることとしました。

当時は本当にキツくて、誰かに頼らないとやっていけなかったのです。

コーチングを受けてすぐ、「狙っている企業と相性が悪い」ということに気づきます。

たしかに私の履歴書は、決して綺麗ではありません。

ただしどの企業も「綺麗な履歴書でなければいけない」と考えていいるわけではないのです。

私はコーチングで進められたとおり、あまり口うるさくないとある大手不動産の採用に参加。

履歴書には目を瞑り、実績が評価されて、晴れて転職に成功しました。

まとめとその後

5社目と6社目については、ヘッドハンティングだったので、特別苦労はしませんでした。

既にそこまででプロジェクト責任者として、ある程度の実績と成果を出していました。

ふたつの企業は、その経験を買ってくれたのです。

この場合は、転職回数が邪魔することはありませんでした。

キャリアデザインをするために転職するというのは、よく使われる手法です。

要するに、実績を積み上げて、それを根拠として「会社に、自分を言い値で買ってもらう」という方法です。

しかし早期に退職する、あるいは転職回数をたくさん重ねるというのは、かなりリスクが高いことです。

会社からしてみれば、たったそれだけで、「この人材は採用しても大丈夫なのか」と思える懸念材料になります。

女性がキャリアデザイン実現のため、転職することは結構なことでしょう。

しかし、あまりにも転職という手法に頼りすぎるのは、私の経験上、おすすめできません。

ただしコーチングがあるなら、話は別ではないかと思います。

私はコーチングにより、一気に転職活動を好転させられました。

ちなみに今も、平たく言えば「社内で存在感を示すため」のコーチングを受けています。

私のようなキャリアデザインを描いている人は、コーチンはつけたほうがよいと思います。