キャリアデザインとして「女性の中間管理職」はアリか?


40代女性・国公立文系から中堅企業の中間管理職に昨年の春、就任いたしました。

いろいろと中間管理職として、また「女性の中間管理職」としてきた結果、1年ではありますが様々な物事が見えてきました。

今回は、キャリアデザインとして女性の中間管理職というものがありかなしかについてお話ししたいと思います。

―結論から言えばありー

結論から言えば、中堅企業や弊社よりももう少し大きな大企業・上々企業などで女性の中間管理職というポジションは、キャリアデザインとしてはアリだと思います。

なぜなら「女性の中間管理職というもの」自体に逆風が吹き荒れている環境ではあるものの、誰かがやらねば、こういった会社は旧態依然とした構造のままで変わろうとすることがないからです。

これは、会社の将来性そのものをつぶしてしまうことになりかねません。

今は女性の社会進出が声高に叫ばれるようになって久しい世の中。

でも、実際にこの辺りのことにきちんと対応しているのはコーポレートイメージが重要な上場企業だったりします。

そもそも、柔軟な思考だったり海外の企業の考え方をコピーできるようなベンチャー企業だったり、そういったところばかりです。

弊社のような中堅企業やそれよりも小さい地方都市の中小企業などでは、女性のキャリアデザインとして中間管理職というポジションそのものがないケースもあります。

まだまだ女性が活躍するという風潮は、ローカルレベルには浸透していないということです。

「女子社員はお茶汲みでもしていろ!」

といような石器時代の遺物のような会社はないにせよ、どうしてもそういうイメージや考え方が根底にあるという会社さんは実は多いのでは?」

と思っています。(※実は弊社もそうでした)

ー会社のために・自分のために・仲間のためにー

今回私が女性の中間管理職として立候補したのには、理由があります。

一つは、まず会社のために。

これも結局は自分に返ってくることだと思っていたので、特に負担や苦労ということは考えていませんでした(※結果的にめちゃくちゃ苦労しましたが)。

自分のために、というのは将来的なキャリアデザインのことを考えてということです。

女性の中間管理職経験あり、となれば、それなりに今後自分の武器になると考えました。

また、少しでも社内の風通しが良くして女性社員が働きやすい環境をつくるのも重要。

これ以上離職しないようになんとかしなければ、という考えがあったことがもう一つ。

勤怠管理やプロジェクトの管理、また外部とのやり取りにおいて共通言えることがあります。

男性の中間管理職だと、女性のことを一切考えていないような「とんでもない言動・言動」へと走ることがあります。

昔は「セクシャルハラスメント」という概念がなく、コンプライアンスというものも、あまり浸透していませんでした。

したがって、これは時代の流れに合わせて、改善する必要があります。

また昨今、ネットでの炎上というリスクもあるため、誰か一人でもブレーキ役として女性の中間管理職がいた方がよかろう、という考えもありました。

私のことを中間管理職になるようにプッシュしてくれた会社の上層部は、リスクヘッジも考えて私のことを中間管理職に押し上げてくださったと感じています。

単純に女性の中間管理職がいれば、キャリアデザインのことをちゃんと考えている会社だと認識されるため、私でなくても良かったのかもしれません。

が、とにかく私が立候補したため中間管理職になれたというわけです。

―コーチングとともにー

中間管理職になったと同時に、コーチングを受け始めました。

「すぐれた管理職になる」ことを、教えてくれるものです。

立候補したはいいものの、自分が本当に中間管理職として頑張れるかどうか、不安だったんですね。

コーチングでは、部下との向き合い方、管理職としての振る舞い、上司と部下のコミュニケーションを円滑に回す方法などを教わりました。

とにかくコーチングで教わったことが、会社でうまくハマりました。

悪い意味で古き良き日本の中小企業だったのが、少しずつ改善できたのです。

自慢するつもりはないのですが、「女性がセクハラに耐え続ける環境」というのは、だいぶマシになったと思います。

私が「セクハラなんて論外!」という振る舞いを示すことで、男性社員は「あ、これはアウトなんだな」とすこいすずつ気づいてくれるようになりました。

―まとめー

私という女性の中間管理職が一人でもいることにより、多少なりとも社内の風通しや若い職員のモチベーションや働きやすさの部分には貢献できていると感じています。

といっても、コーチングで教わったことを、そのまま実践しているだけなので、私がすごいわけではないですが……

実際に具体的な例がいくつかありますが、ここでは割愛しておきますね。