女性の中間管理職は難しい?キャリアデザインで理想の仕事

2020年7月24日

私が、今の会社で中間管理職になったのは2年前のことです。20代の後半に出産し産休を取得したあと、1年で会社に戻りました。まわりからは「もっとゆっくり休んでていいのに」とか「子どもが小さいうちは家にいないと可愛そうだよ」などと反対されました。

でも将来中間管理職になりキャリアを積んでいきたいとキャリアデザインについて考えていたこともあり、何よりも働いている自分が好きだったので早々に会社に戻りました。そんな私に待っていたのは、管理職ならではの思いもよらぬ苦悩でした。女性がキャリアを積むのがいかに難しいのかを体験し実感することになったのです。

私が勤めている会社では過去に女性の中間管理職が一人います。現在は課長職として男性にも指示をするほどバリバリに働いているかっこいい女性です。私もそんな女性になりたいとキャリアデザインを描き憧れています。会社によっても違いますが、女性の管理職に求められていることは男性の中間管理職とは違うなと感じます。

管理職になるためには、他のメンバーに必ずしもスキルで勝っている必要はありません。業務について誰よりも精通している必要もないのです。人のうえに立つからこそ、常に勉強をし続け成長していくことは必要です。メンバーの能力や役割をいかし、どのように発揮できるのか最大のパフォーマンスを引き出しワンチームに仕上げていく必要があります。

私は誰よりも努力し結果を出すために頑張りました。中間管理職のお話をいただいたときは、嬉しい反面「私にもできるのかな?」と不安な気持ちもありました。子どもも小さかったのもあり、仕事や家事、育児の両立ができるのか悩みましたが、家族の協力もあり仕事を続けることができました。私の考えに賛同してくれた両親も旦那さんにも感謝しています。

実際に管理職になった私が、どんな問題や悩みに直面したのかについてお話します。

まず最も苦労したことは、「なんでも自分でやってしまうこと」です。早く結果を出さないといけないと考えると、後輩や新人の子に仕事を教えるよりも自分でやってしまったほうが何倍も効率的で時間を無駄にすることもありません。

教えてもうまく伝わっていなかったり、ミスが起こってしまい対応に追われることもたくさんあります。どんなに忙しくても自分で仕事をしているほうが、信用もできミスしづらい環境にありました。

仕事を手放せない状態を自分で作ってしまい、残業続きの生活になってしまったのです。もし私が新人などの立場にいるならそれでも良かったかもしれませんが、管理職になるといかにメンバーの能力を引き出すのかも仕事のうちになってきます。

また女性の管理職は「女性ならではの素質を発揮」できてこそ、認められるのだと思います。男性以上に、メンバーと協力しあいチームになって一つのミッションに取り組むのは女性のほうが何倍も得意なはずです。

メンバーがなにか悩んでいるなら積極的に話しかけ、気軽に相談できる関係でいなくてはいけません。ときにはランチや飲みに誘ってみて、コミュニケーションを作っていくのも、離職率の低下に繋がっていきます。

中間管理職になった私はとにかく必死にこなそうとしてしまい、次第に仕事が手に負えなくなりパンクしてしまったのです。ストレスもあり体調を崩してしまうようになり、一度休職することにしました。その間、自分の何がいけなかったのかわからず悩んでいる私に、旦那さんが紹介してくれたのが、コーチングでした。

最初は誰かに相談することに抵抗がありましたが、今のままでは何も変わらないと背中を押してくれました。コーチングでは先生に今までの経緯について話を聞いてもらいました。

頭のなかが混乱し、何をするべきなのか見えなくなっていた私の気持ちを受け止め、真剣に話を聞いてくれました。もし上から目線でアドバイスをしたり、決め付けで話をされていたら途中で通うのが嫌になっていたかもしれません。

将来のなりたい姿や、自分のありたい姿を実現するためには、どんな計画をするべきなのか一緒に考えてくれました。自分らしく働くためにはどうするべきなのかを教えてくれました。

その後、1年ほどして仕事に復帰しました。休職の期間もあったので中間管理職から一般社員へと戻ることになりました。会社を辞めることになるかも…と思っていたので、会社の寛大な対応にも感謝しています。

現在は人事部で採用や教育関係の仕事を担っています。自分の悩んだ経験があるからこそ、その体験をいかして仕事ができていると思います。無理せず続けなくて良かったと今になれば思います。

もしもう一度中間管理職をやらせていただけるのであれば、独りよがりにならないようにワンチームを目指して頑張りたいと思います。役職に関わらず、どんな仕事でも求められる以上の結果が出せるように仕事と家庭を両立していきたいです。中間管理職ならではのキャリアデザインについて思い切って相談できて、気持ちが軽くなり前向きになりました。