地方企業に転職した男性。東京から地元に戻った理由とは

2020年9月9日

私は今、地元の北関東の某企業に勤めています。地方企業ということもあって会社の規模は小さいですが、その分職場の雰囲気はとてもアットホームで、のびのびと仕事ができています。また、地方企業同士の密接度も高く、それぞれの企業が互いに貢献しあっている点も地方企業の魅力です。私は今の企業に勤めるようになるまで、東京の大手企業で働いた経験もあります。そのときと今を比較しても、今の生活の方が良いなと思っています。

私は学生時代、地元の大学に通っていました。幼稚園から大学まで、同じ都道府県で育って来た根っからの北関東民です。地元での生活にすっかり慣れ親しんでいた私は、特に将来のことを意識することもなく、とりあえず大学に入り、学生時代はとりあえず就職しようという気持ちでいました。学生生活も下半期に突入し、就活のことを意識するようになると、私は不意に「東京で働くのも良いのでは無いか」と思うようになりました。

その結果、私は東京の企業を中心に就職活動を行ない、東京の大手企業から内定をいただいたのです。世間にはそこそこ名の知れた有名な企業だったこともあり、家族全員が喜んでいたのを覚えています。東京で就職するのであれば、一般的には都心、もしくは都心近辺に住む方が多いかと思います。しかし私は、地元に対する愛が人一倍強いこともあって、実家から出勤することに決め、東京での一人暮らしはしないという選択肢を取りました。

この選択が私を苦しめることになりました。私が住んでいるのは北関東。東京まで電車に乗っても2時間程度かかります。職場に行って帰ってくるのに単純計算で4時間かかっていることになります。当時働いていた職場は通常9時出勤だったので、朝の6時前には起きて支度を済ませる必要がありました。また、定時で上がることができても、帰宅時間は20時過ぎ。残業のある日は日付を跨ぎそうな時間に帰宅することもありました。

さすがにこの生活は長く続かないと思い始めました。私の浮かんだ選択肢は2択です。東京に引っ越すか、地元の企業に転職するか。統計を取ったわけではありませんが、多くの人が前者を選ぶのではないでしょうか。しかし私は再三言っている通り、地元愛が人一倍強い人間です。地元を離れるくらいなら今の仕事を手放してしまいたい。しかし大手企業を辞めることになる。大きな葛藤に苛まれました。そこでコーチングを受け、自分の選択の是非を客観的な意見を元に決めることにしました。

コーチングを受けたことで得られた結論は、「自分の思うようにしたら良い」という、極めて単純明快なものでした。そうと決まれば即行動するほかありません。私は当時働いていた企業を後にし、地元の中小企業に就職しました。自分の思い描いていた通り、出勤・退勤に時間がかからなくなり、あっという間にストレスフリーになりました。以前の半分以下になったのは言うまでもありません。おかげで、朝も少しゆっくりできますし、夜も早めに帰って来て休むことができるようになりました。

また、家族と一緒に住んでいられるのは本当に大きいことです。もし自分が東京で一人暮らしをしていれば、掃除や洗濯など、家事を全て一人でこなさなければいけません。私の母親は私を含め、家族全員の家事を行ない、みんなをサポートしてくれています。また、両親は未だに大きな病気をせず健康なのですが、もし万が一のことがあった場合、東京で一人離れて暮らしていれば、看病をしに行くことも難しくなってしまいます。そういった点でも今の生活であれば安心です。

余談のようなものですが、地元の企業に勤めるようになってから、私に彼女ができました。相手は職場の先輩です。「地方だと出会いが少ない」という話を耳にしたこともあり少し不安に思っていましたが、こればかりは私がラッキーだったということでしょうかね。交際を始めてからまだそれほど時間は経っていませんが、お互いの立場や年齢を加味すれば、ゆくゆくは結婚するだろうと互いに話しています。その時は私の実家に彼女を迎える形で結婚生活を始めようと思っています。将来が楽しみです。

地方企業に就職して思ったことは、やはり地元での生活は安心感があるなということです。自分が幼い頃から見てきた景色はほとんど形を変えることなく、私のことを見守ってくれています。それに家族や友人でなくとも、同郷で育った人間というだけで、なんとなくウマが合うものです。私の人生はまだまだ長いですが、これからも愛する地元でのんびりとやっていけたら良いなあと思っています。

こういった今の生活が送れているのは、間違いなく私がコーチングを受けたからでしょう。大手企業を手放してでも地元で働きたいという私の意思を尊重してくれたおかげで、私なりのキャリアデザインを形成することができました。私のように自分のキャリアデザインに自信が無かったり、葛藤した経験のある人は、コーチングを受けることをオススメします。